毎月10日、24日は主要メンズファッション雑誌の発売日となっています。「池上彰の新聞ななめ読み」のような感じで、まるで読んだ気になれる?「God Meets Fashionのメンズファッション雑誌ななめ読み」を行っています。レビュー雑誌はUOMO、GQ、Safari、LEON、OCEANS、MEN’S CLUB、サムライELO、SMART、Ollieとなります。
UOMO 2016年9月号
表紙はストリースナップ画像のコラージュです。創刊当時はスーツスタイルを中心としたフォーマルウェアを中心としたメンズファッション雑誌でしたが、現在は30代~40代向けのカジュアルウェア雑誌になっています。巻頭特集は「東京、パリ、ニューヨーク」です。街角で出くわした一般人ではなく、ショップスタッフやファッションエディターなどの業界関係者のスナップの比率が多いです。一般人は、街角で突然「雑誌に掲載したいので、写真を取らせ下さい?」と言われた場合、断る比率が多いので、割にあわないため、業界関係者のスナップ比率が多いと思います。最近のスナップ特集は、被写体のライフスタイルを含めた一週間のコーディネートの比率が多くなりました。今回のUOMOの特集では「#タグ付き」のアイテム特集をしていて、Instagramの#タグを意識していると思いました。「#shirt #pattern #border」等の#タグ付きでスナップが掲載されています。その他の特集として、Louis Vuittonなどのプレタポルテブランドの2016-2017秋冬コレクションの先取りアイテムが掲載されています。気になったアイテムは、スニーカー特集で掲載されていた「adidas ultra boost triple white(AQ5929)」です。そろそろアディダスジャパンから、国内販売のアナウンスがあると思いました。
GQ 2016年9月号
表紙はデビッド・ベッカムです。ドルチェ&ガッバーナのスーツを着こなしたスタイルがとてもかっこいいです。「ピッチのヒーローからライフスタイルのヒーローへ」と銘打って、インタビューが掲載されています。巻頭特集は「ゴッドハンド」です。「ゴッドハンド」ってドラクエの職業?と思いますが、マッサージ師をゴットハンドと銘打って紹介しています。また、靴職人、スーツのビスポークテーラー、洋服のお直し職人などもゴッドハンド「25人のアルチザン」として紹介されています。※アルチザンはフランス語で職人という意味です。特に気になったアイテムは「スタイリスト&エディターが注目の秋冬アイテムセレクション」内で紹介されていた、「mythography」のペイズリー柄のルームシューズです。パテックフィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタン、オーデマ・ピゲなどの高級時計が沢山掲載された時計特集の小冊子が付いています。
LEON 2016年9月号
イタリアのちょい悪オヤジをテーマにしたコンセプトは今も変わりないです。ジローラモもメインモデルにしたラグジュアリースタイルが鉄板となっています。巻頭特集は15年目の真実「イタリアオヤジにとってモテるって?」です。イタリアオヤジに様々な質問を投げかけて、回答とともにコーディネートが掲載されています。例えば「Tシャツって?→昔は下着、今はハレ着!」「クラシコって?→基本のキ!」「ネイビージェケットって?→いつの時代も変わらぬ正装着です」などです。LEONのぶれないコンセプトが伝わってきて、一見の価値がある特集でした。その他で気になった特集は「だから楽パンはやめられない!!」です。ナイロンパンツ、テーパードパンツ、半パン、リゾートパンツ、カーゴパンツ、リブパンツなどの素材、シルエットがリラックステイストになったアイテムが多数掲載されていました。一度楽パンを履いてしまうとやめられなくなるのは、私自身も実感しています。サマーシーズンにゴワゴワのデニムを履く回数は格段に減りました。
MEN’S CLUB 2016年9月号
先月号もスナップ特集で、今月号もスナップ特集となっています。メンズファッション雑誌はこの季節掲載アイテムが少ないので、スナップ特集をよく行うのは慣例となっていますが、2ヶ月連続でスナップ特集を行うのは初めてだと思います。イタリアとトラッドを組み合わせた造語「イタトラ」がスナップ特集のキーワードとなっています。O型シルエットという今までにない新たなシルエットを提案しています。ワイドラペルのダブルブレストのジャケットにテーパードパンツというコーディネートが、O型シルエットの代表的なコーディネートとなります。掲載アイテムで気になったのは、ビームスとコンバースのコラボアイテム「ALL-STAR」です。お世辞にも履き心地の良いとは言えない「ALL-STAR」にビームスカラーのオレンジのインソールが入った履き心地の良さそうなアイテムになっています。ただし、「ALL-STAR」はアッパーがすぐに駄目になってしまうので、丁寧に履かないとすぐにダメになってしまうのではないかと、勝手ながら思いました。
サムライELO 2016年9月号
高校生、大学生をターゲットにした女性モテファッションを提案するメンズファッション雑誌です。表紙はAKB48の「島崎遥香」です。バックに色々な人が支えて自分自身及びAKB48が成り立っていることをあまり考えずに、言いたいことをいってしまう空気が読めないキャラという印象がありますが、ルックスはアイドルの中で最高峰です。小悪魔的な表情の表紙もさることながら、巻頭特集のスナップもかなりキュートに撮影されています。今月号はまるまる「スニーカー特集」となっています。メーカーやスニーカーショップとタイアップした最新スニーカーの掲載比率が多いです。街角で収められた「小学生?」とNG例で紹介されているコーディネートと、サムライELOが提案するOK例のコーディネートの違いが分かりませんでした(笑)。女の子が好きなスニーカースタイルと嫌いなスニーカースタイルのインタビュー記事が掲載されていて、好きなスニーカースタイルは「黒色などの落ち着いた男らしいスニーカー」で、嫌いなスニーカースタイルは「蛍光色を用いた子供っぽいスニーカー」だそうです。
Safari 2016年9月号
一貫してブレない雑誌のコンセプトが素晴らしいです。セレブのパパラッチ画像を多用したセレブ風のコーディネート、セレブが乗る豪華な車は鉄板となっています。メンズファッション雑誌の中で圧倒的な発行部数を誇っています。MA-1を紹介した特集の説明文が結構強烈なメッセージでした。ワイドパンツを履いたコーディネートは80年代の小僧を真似しているだけ、スリムシルエット、テーパードシルエットのパンツに合わせるべきと提案しています。明らかに考え過ぎだと思いますが「10代からファッションが大好きで、Safariを好む年頃に成長した人を馬鹿にしている」と思いました。その他で気になったのが、デニムパンツ特集のSafariらしい説明文です。例えば膝がパックリ空いたダメージデニムの場合、「セレブが履いているから大丈夫、みんな履いてるでしょ」とセレブ万歳的な表現が掲載されていて、「お、おう」と思わず納得させられました。
OCEANS 2016年9月号
今月号の巻頭特集は「街角パパラッチ」と銘打ったスナップ特集です。マーシーこと三浦理志とユースケこと平山祐介をメインモデルに起用した特集ページが特徴的です。街角スナップで流行っているアイテムを「A-Z」の辞書形式で紹介したり、手書きメッセージ付きのコラージュアートっぽいスナップ掲載ページなど、スナップ画像を単純に掲載しているのではなく、ひと味違ったスナップ特集となっています。また、スナップ特集で登場している人の平均年齢が約40歳で、表紙に掲載されている通りの「37.5歳以上のオッサンスナップ特集」となっています。気になったアイテムは、流行っているアイテムの辞書ページで掲載されていた「adidas ultra boost triple white(AQ5929)」です。UOMOでも掲載されていたので、そろそろアディダスジャパンから、国内販売のアナウンスがあると思いました。
SMART 2016年9月号
表紙は石原さとみです。デッキーズのバックパックが付録として付きます。Amazonなどのレビューサイトで付録のバッグの品質が良くないとレビューが掲載されていますが、雑誌代を含めて980円の付録に対して、耐久性や質感などの数多くの品質を求めるのは酷だと勝手ながら思っています。今月号は付録に力を入れすぎたのか、とても薄っぺらいページ数(170ページ)で、広告が大量に掲載されたメンズファッション雑誌になっています。季節が夏ということで、稲川淳二のホラー、関暁夫の都市伝説が掲載されていて面白かったです。気になったアイテムはLad Musicianのセックスピストルズのメンバーフォトが大胆にプリントされたビックTシャツです。
Ollie 2016年8月号
昔は雑誌の名前の通りスケーターをフューチャーした雑誌でしたが、現在はワープマガジンのような海外を含めたストリートカルチャーマガジンに変貌しています。今月号はまるごとスニーカー特集となっています。ナイキ、アディダスなどのレアスニーカーが多数掲載されています。メーカータイアップの商業的なアイテム特集ではなく、本当にストリートで流行っているYeezy Boost、NMD、Ultra Boost、Air Jordanなどのキックスが掲載されています。ニューヨークのKith NYCなど世界有数のスニーカーショップで流行っているランキングTOP3が掲載されています。先日、今月号と連動して代官山のT-SITE「スニーカー美術館「Kicks Museum」」が開催されました。まるで行った気になれるほどの写真を30枚以上撮ってきたので、興味がある方はご確認下さい。
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